小さな路地に囲まれ、狭く入り組んだ街並み。

下町情緒溢れ、「昭和」を懐かしく想い起こさせる街　平井。




当店がある界隈は、そんな街の中にあっても、特に、

独特の雰囲気・空気感をもった地域でありました。

現在では無くなってしまった商業地域　「三業（さんぎょう）」　界隈。




三業　とは、　料亭・置屋・芸者　の三業種からなり、

（置屋とは、芸者などを抱え、求めに応じて、
　茶屋・料亭などに差し向けることを業とする店の事。）

すなわち、開業間もない頃の当店の近所は、

多くの料亭が立ち並び、芸者さんが行き来をし、三味線や鳴りものの音が響く、

華やかで賑わいのある、そんな粋な街でありました。




その界隈を取り囲む様に、多くの飲食店が軒を連ね、

それは今でも有名な「新宿ゴールデン街」のような景色が、

映画の撮影も行われるような、独特の景色が広がっていました。






再開発を機に、街並みは大きく変化しましたが、

大切に残された、この「お稲荷さん」を見てもわかるように、

今でも当時の面影を感じる事が出来ます。




今の新しい街並も大好きですが・・・

大きなおもちゃ箱のようだった、あの街並み、

あの幼かった時の、目の前に広がっていた大きく小さかった世界、

いろいろなお店屋さんに入っては遊び回った、あの懐かしい思い出、

やはり頭から離れないのは、何とも不思議な感覚です。




今の小さな子たちと共有出来ないものだと実感すると、

余計にちょっと残念な気持ちになりますね。




お店だけではなく、街の大切な部分も、

しっかりと残していかなくては・・・と改めて思いました




陽が暮れると、看板の灯りで街が賑やかになります。

また明日からも頑張ります！！